韓国研修旅行  (2005年9月17日〜9月19日まで)

うめ森調剤センター薬局 荒川 正規

皆さんもご存知のように、アジア薬剤師会連合学術大会は1966年に東京で第1回大会が開催され、以降隔年で開催されています。2006年11月18日〜21日までの4日間、横浜市で開かれる「第21回アジア薬剤師会連合学術大会は、1980年の京都大会以来26年ぶり、3回目の日本での開催となります。今回アジア薬剤師会連合(FAPA)の次期会長である Soo Ja Namさんの招待を受け、9月17日から19日の2泊3日で韓国へ薬局見学に行きました。 現地到着日である17日はあいにくの雨でしたが他の日は何とか天気に恵まれました。旧盆中で休日のソウルの街を歩いているときにのぞいた薬局は、特に日本とあまり変わらずよく見かける薬局といった感じでしたが、今回見せていただいた徐先生とキム先生の2つの薬局は今まで見た店とは大きく違い、韓薬の材料である生薬が数多く取り揃えられ、その洗浄・乾燥・抽出・包装とそれぞれの大型機器も揃えられ、エキス剤や粉末剤が中心の日本と異なり煎じて服用するケースが圧倒的に多いようです。薬局はOTC販売、調剤以外でも色々な事が出来るのだと考えさせられ、短い期間でしたが今後の仕事につながる貴重な体験をしました。


いの森調剤センター薬局 遠藤 喜代子

9月17日〜19日、韓国に行ってきました。日本からの6人に加え、留学中の名市大M1の張美愛さんも合流して観光旅行では味わえない有意義な3日間を過ごしました。 旧盆中の多忙にも関わらず案内して下さったFAPA次期会長のSoo Ja Namさんをはじめ、韓国の諸先生に感謝します。韓薬を扱う2つの薬局を紹介します。

徐 徳伊 さんの薬局
薬剤師歴50年の徐先生はとても存在感のある、それでいて暖かい感じの方でした。韓薬よりも処方箋の多い調剤薬局でした。OTCや雑貨もありました。

KIM NAM JOO さんの薬局
KIMさんの薬局は、ソウルの高級住宅街にありました。
5階建ての自社ビル2階にカウンセリング室があります。3階では韓薬の洗浄、乾燥、抽出の作業工程も見学できました。KIMさんは中国のハルビンの大学で漢方薬を五年間学び、その後も研究を続けてみえます。パテントを取っている商品もありました。顧客には政財界、芸能界の有名人も多いそうです。


のなみ調剤センター薬局 井田 由美

日本は連休ということもあって、大勢の日本人が韓国へ出かけたようですが、韓国は旧盆中ということで、多くのお店が閉まっていました。18日に行った世界文化遺産の昌徳宮(チャンドックン)のガイドさんの話では、宮殿の屋根に生えた草の中には薬草やナムルにして食べられるものも、あったそうです。また、王の寝殿には家具が一つもありません。その理由は、家具の中に人が潜み、暗殺されるのを防ぐ為だそうです。暗殺防止のために医薬分業を始めた、フリードリッヒ2世と、通じるものがあると思いました。

 

19日は、韓薬をあつかってみえる薬局を2軒見学させていただきました。1軒目は、徐 徳伊さんのお店で、彼女は75歳でとても気品があり、ゴッドハンドと言われるすばらしい手をお持ちの方です。肌もツヤツヤで姿勢もよく、韓薬のおかげかと思いました。韓薬は顆粒タイプのものと液体のものがあり、液体のものは、良く洗い抽出、ろ過、パッキングといった工程をふみ、作られます。

 

2軒目は、KIM NAM JOOさんのお店で、2階がお店、3階で韓薬を製造し、薬剤師は15名勤務されているそうです。カウンセリングコーナーの横には大きな本箱があり、多数の本が並べられ熱心に勉強されている様子がわかりました。また、やはり日本と同じく韓国でも、カウンセリングの時、患者さんの体に触れることは禁じられているそうです。
Soo Ja Namさんと、広島で開催される第38回日本薬剤師会学術大会で再会を約束してわかれました。
大変充実した3日間でした。これからも研鑽を重ねグローバルな視点に立って仕事に励みたいと強く思いました。一緒に行ってくださった皆様、韓国の先生方、そして、企画してくださった、渡邊 萬里 先生ありがとうございました。

学会・活動報告

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