第22回FAPA(FAPA2008)に参加して

会場: GrandCopthorneWaterfrontHotel ,Singapore

Translational Research : The Approach to Quality Healthcare

上田 さゆり

平成20年11月7日から10日まで第22回FAPA(Federation of Asian Pharmaceutical Associations )学術大会が開催されました。

初日夕方からの開会式では、Dr Soo Ja Nam会長や Dr Camilla Wong委員長等の挨拶、イシダテ賞の表彰、ネパール他FAPA新規加盟国の紹介がありました。  その後Dr Joseph S. Bertino Jr. による基調講演があり、薬物相互作用・遺伝学・ゲノム学・薬物動態学等に基づいた個々の患者に最適な治療へのアプローチについて、レボフロキサシンやワルファリンを例に挙げての講義を聴きました。これらの研究は病期の短縮・リスクの減少、治療費用の軽減につながるものと考えられますので、一般的にその恩恵を受けられるようになるとありがたいと感じました。

翌日は薬局部門のシンポジウムに参加しました。小中学校に出向いてセルフケアや薬についての授業をしている台湾の薬剤師会の発表や、シンガポールでの痩身商品の販売に関する発表を聞きました。過度の痩身により健康を害さないように、ライフスタイルとセルフケアの適切なアドバイスやカウンセリングなど薬剤師による関与が必要と考えられるという内容でした。薬を購入する一般の人々と、薬を製造し販売する会社にも同様に、教育が必要だという話に興味を引かれました。

当薬局にて以前働いていた武田さんにFAPA会場で再会できことは大変感動的でした。彼女は大学附属病院からポスター発表していました。がん化学療法において薬剤部にて患者毎のAPシートを作成し、薬物療法の予定と記録を薬剤師が確認できるようにしたところ、化学療法の利用が増え、リスクも軽減することができたようです。 外来で経口剤が処方され薬局にも患者さんが訪れますが、詳しい治療計画などは私たちには分からず、休薬期間はご本人には必ず確認していますが、病院の薬剤師の方々と情報を共有できるようになっていけることを期待したいと感じました。

空港からホテルへの高速道路で傘マークの標識を目にしました。スコールの時バイクに乗った人々が避難する場所の案内だそうです。バイクの運転が危険なほどの土砂降りは見ることなく滞在中外出時は好天に恵まれました。またFAPA会場を始め、国際色豊かな料理を楽しみ、文化の違いを感じる体験ができ、大変印象深い学術大会となりました。
皆様のご好意により、シンガポールまで出張させて頂くことができましたことを心より感謝いたします。ありがとうございました

学会・活動報告

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