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学会・活動報告
内服薬の特徴について
内服薬の特徴について
■のみ薬の特徴を知って服用方法について考えてみましょう!
(1)粉薬
パントシン散・酸化マグネシウム・アリセプト細粒 PL など
◆特徴
・高齢者や小児など錠剤やカプセルを服用できない人に適用できる
・消化管からの吸収が早い
・個々の患者に合わせ投与量を設定できる
・複数薬剤を混合できる
・こぼす、湿気るなど扱いにくい 不快臭や苦みなどがあると服用しにくい
(2)錠剤・カプセル剤
◆特徴
・服用しやすい ・扱いやすい ・服用個数が多くなる ・微調整が難しい
・味や臭いや刺激性など不快な成分でも服用しやすく製剤化されている
・特殊な加工により崩壊や溶出速度を調整して薬物の作用時間をコントロールできる
・高齢者や小児には服用困難な場合がある
◆種類
◎素錠(裸錠) マグミット ニトロペン舌下錠 など
◎糖衣錠 アリナミンF など
◎主薬の安定化、矯味,矯臭のため表面に白糖を施した製剤
◎フィルムコーティング錠 ムコダイン錠 など
◎胃腸障害など副作用軽減、遮光、防湿、味や臭いを隠すため蔽ってある
◎腸溶錠 バイアスピリン オメプラゾール エリスロマイシン など
◎胃酸で失活しないようにするための工夫 吸収部位が小腸
◎チュアブル シングレアチュアブルなど
噛んだり、しゃぶったり、水がなくても服用できる
◎徐放錠 テオドール錠 アダラートCR スローケー スローフィー デパケンRなど
放出速度、放出時間、放出部位を調節してある
服用回数や副作用を減らす工夫が施され、治療効果の持続が期待できる
◎口腔内崩壊錠 ガスターD アリセプトD タケプロンOD など
唾液で速やかに崩壊するので水梨でも服用可能
◎カプセル剤 エブランチル ユベラN ボルタレンSR ペルジピンLA エパデールS
粉末や顆粒などの固形剤のほか液状のものも充填可能 徐放性カプセルもある
少量の水で服用した場合食道に付着することがある
(3)水薬・液剤
ラキソベロン内用液・エンシュア・セレブシロップ リスパダール内用液 など
◆特徴
・高齢者や小児など錠剤や粉薬を服用しづらい人に適用できる ・消化管からの吸収が早い
・個々の患者に合わせ投与量を設定できる ・複数薬剤を混合できる
・取り分ける、こぼす、容器がべたべたする、など扱いにくい
・冷蔵庫に入れて保存した時、服用を忘れたり、面倒に感じたりすることもある
患者の状態(嚥下能力や理解力など)、家庭や介護の状況など総合的にとらえて薬物治療を考えていくことが重要ではないかと思います。
錠剤やカプセルが服用困難な患者様には、薬剤の特徴を考慮し、粉砕あるいは剤形変更をすることができます。受診時に医師に申し出るか、薬剤師に相談してください。